ぽんぽこぽん!ぽんすけです。
お読みいただきありがとうございます。
本日の記事は「学振申請書を書きだす前に準備すべきこと3選【前編】」のつづき!
参考:これまでのお話のまとめ
学振の申請書を書く前に準備すべきことは・・・
・過去の合格者から審査区分を吟味せよ!
・区分関係なく、合格(面接なし)・合格(面接あり)・不合格(順位がバラバラ)の申請書をかき集めよ!
・自分の研究内容を1000字でまとめよ!←今、ココ
・(申請書よりも主著論文(日英問わず)を優先して!そしたら確実よ!)
今回の記事では、学振で準備すべきことにあわせて、「学振チャレンジで得られること」もお話していきます。
では、はじまりはじまり~☆
自分の研究内容を1000字でまとめよ!
あなたは、卒論発表で研究をまとめた経験があると思います。
めっちゃ頑張りましたよね?
あなたは、ミステリーで凶器になるレベルの分厚い卒論を書き上げたかもしれません。
もちろん、その当時に頑張った自分を、褒めまくってあげてほしいのですが・・・
あなたの卒論って、自分の研究室以外の人に理解できる内容になっていますか?
卒論でなく、学会発表でもいいです。
あなたのポスターや口頭発表は、自分の研究分野以外の学会員にも伝わるようになっていますか?
なっていないハズです。
指導教員でも学会員でも、その分野の研究者に、あなたの研究の必要性・妥当性・再現性・新規性を伝えるためには、その分野に特化した発表の仕方をしていると思います。
「学振申請書を書きだす前に準備すべきこと3選【前編】」でも書きましたが、基礎知識がない学振の審査員に、学会発表のまとめ方では何も伝わりません!
もう1つ質問します。
あなたの卒論ないし学会発表の内容は、1本筋の通った論理構造をしていますか?
具体的に言うと、・・・
背景(あなたの研究分野内で必要とされている知見≒問題点)
→方法(その知見を得るために必要な実験や調査)
→結果
→考察(あなたが得た知見が、あなたの研究分野のどこに貢献したか?=背景で提示した問題を解決したよ!宣言)」
を十分に表現できていますか?
もちろん、「バッチリだぜ!」と思うなら、ぜひ、その力を存分に発揮してください!
でも、もし自信がないなら・・・申請書を書きだす前に、あなたの研究の論理構造を整える必要があります。
ここで一度まとめます。
学振の申請書を書く前に気にしなきゃいけないこと
1)あなたの研究を理解するのに必要な基礎知識を洗い出す
2)あなたの研究の論理構造を整える
どうすればいいんだ!!??という方ご安心ください。
この2つの問題を解決するのが・・・
1000字で研究をまとめること!
です。
なんで1000字にまとめるといいの?
1000字でまとめると、2ついいことがあります。
「余分な内容が抜ける」「指導教員や友人にチェックしてもらいやすくなる」です。
では、解説。
まとめるといいこと①「余分な内容が抜ける」
シンプル理由。
文字数が少ない分、余分な内容を入れる余地はありません!
基本骨子がしっかりしていれば、肉付けは簡単です。
まずは、余分な内容が抜けた文章を作ってください。
まとめるといいこと②「チェックしてもらいやすくなる」
文字数が少なければ、忙しい指導教員も「ちょっと見てもいいかな?」という気持ちになります。
そうすれば、しめたもの。
自分の書いた内容で足りない背景の知識や考察がわかります。
流用しましょう。
同期や友人も1000字なら・・・と読んでくれます。
そこで、「質問がある?」と聞けば、補完すべき基礎知識や、論理構造上の問題がわかります。
申請書は、一人で書くより周りに手伝ってもらった方が、圧倒的に受かりやすいです。
手伝ってもらうなら、相手の負担を軽くしてあげるのがベスト!
では、具体的に1000字にまとめる方法をお話していきます。
1000字にまとめる方法
1000字の中には、次の内容を入れこみます。
背景(あなたの研究分野内で必要とされている知見)
→方法(その知見を得るために必要な実験や調査)
→結果
→考察(あなたが得た知見が、あなたの研究分野のどこに貢献したか?=背景で提示した問題を解決したよ!宣言)」
ちなみに、なんで1000字かって?
それは・・・
学振の面接は4分=1000字くらいだから!
世のビジコンでも、自分の事業を1000字くらいでお話します。
つまり、
研究内容は1000字でまとめられるはずなのです。
では、ここからは、実際にやる手順を紹介をしていきます。
1)方法と結果をまとめる(何字でもよい)
方法と結果は、どうやっても変わりようがありません。
実際にやったことをまとめてください。
2)自分が思いつく限りの背景・考察を書きまくる
背景・考察は、研究の切り口によって1つとは限りません。
思いつく限り背景と考察を書いてください。
書きまくったら、どの背景・考察があなたの研究分野内に貢献しているかを取捨選択します。
自分が一番重要!と思う背景と考察を決めてください。
「1個しか思いつかない!この背景・考察が重要!」という方は、その背景・考察でOK。
3)背景・考察を学部生に伝えるために必要な基礎知識を洗い出す
決めた背景・考察を伝えるために必要な知識を洗い出しましょう
あなたの背景・考察を学部生に伝えるレベルにします。
余談ですが、進化の研究をしている面接者が「そもそも○○(対象生物)ってなに?」なーんていう質問を受けたということも(有名なモデル生物。研究の本質と関係ない)。
基礎知識を伝えること。大事。
4)「背景・方法・結果・考察」をまとめてみる(文字数関係なく)
今までの内容をまとめます。
1000字オーバーどんとこい!なんなら10000字でもよいのです。
5)削る。1000まで減らしましょう。
さあ、削ってください。1000まで減らします。
6)指導教員(先輩でもOK)に見せる
「申請書を書く前に、自分の研究内容を確認したくて・・・」なんて言いながら、1000字にした文章を見せましょう。
賭けます。
絶対、修正はいる・・・・!!!!
ので、ここからブラッシュアップしていきます。
ブラッシュアップしたら、もう一度見せます。お金のために根性でいきましょう。
できれば、複数の方に見てもらいましょう。
一人のチェックだけだと、意外と偏るものです。
手順は以上!
最後に注意点。
最初の文章を書く作業は3日以内で終えましょう。
大幅に修正されることの方が多いので、60点くらいで色々な人に見せてくださいね!
ここまで、読むの大変でしたよね?
限られた時間の中、読んでいただきありがとうございます。
お疲れ様でした。ようやく、最後の項目です。
おまけのお話「申請書を書く前に主著論文を優先しよう!」。
(申請書よりも主著論文を優先しよう)
正直、主著論文(査読あり)があれば、DC1は通ったも同然です。
DC1応募の段階で主著論文持ちの学生は少ない!
業績は圧倒的です。
さらに、主著論文を持っているならば、論理構造はバッチリ。
申請書に書く内容は、ほぼ論文の内容でいいわけです。
主著論文があるなら、ココに書かれている面倒な作業は不要!
基礎知識の補完をしながら、ささっと書いてください。
将来的な就活にも、論文は必須です。
あと少しで投稿できる論文があれば、そちらを優先するのが吉。
おわりに「学振のチャレンジから得られること」
本日のまとめ。
・過去の合格者から審査区分を吟味せよ!
・区分関係なく、合格(面接なし)・合格(面接あり)・不合格(順位がバラバラ)の申請書をかき集めよ!
・自分の研究内容を1000字でまとめよ!
・(申請書よりも主著論文(日英問わず)を優先して!そしたら確実よ!)
「学振申請書を書きだす前に準備すべきこと3選」いかがでしたでしょうか?
学振の申請書の作成は、合格・不合格関係なく、研究者としての力を急上昇させます。
・自分の研究における当該分野での立ち位置を明確にする
・自分の研究を進めるにあたって、必要かつ無駄のない実験や調査がわかる
・独り立ちしたときに、科学研究費をもぎ取ってくる技術を得られる
・自分の研究をシンプルに紹介する技能(海外でも仕事しようと思うなら、特に重要)が得られる
ぜひ、全力で学振の申請書を書いてみてください。
それはきっと、あなたの研究者人生の糧になるはずです。
え?研究者になれるか不安だから、研究者にならないかも?
実は、この記事を書いているぽんすけも、研究者ではありません。主婦です。
自由研究の実況者(自称)です。
現在は、研究のケの字も携わっておりません。
でも、学振チャレンジから得られた技能を使って、このブログを書いています。
アクセス数が望めない「科学ネタ・自由研究」がメインのこのブログですが、ブログ界の全人口の5%以内にランクインするアクセス数を誇っています。
学振申請で学べることは、就職しても主婦(主夫)になっても大活躍します。
学振へのチャレンジが、あなたの人生の支えになりますように。
おあとがよろしいようで。
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