ぽんぽこぽん!ぽんすけです。
さらっと蘇ってみました。
本日もお読みいただきありがとうございます。
本日は「凶器をさがせ!ぽんすけ殺狸事件 」の解答編。
ガラス破片で刺されたぽんすけ。その凶器はどこに!?
はじまりはじまり~☆
「ぽんすけ殺狸事件」の凶器探しを上司に命じられた、警察官たぬ太郎。
全くの手がかりがなく、頭を抱えています。
そんなたぬ太郎のもとに、颯爽登場!!
その名も、探偵ぽんぽこ!
ぽんぽこは、ポケットからピンセットを取り出し、ニヒルな顔して話します。
ぽんぽこ「まったく君たち愚民どもは、こんなことにも気づかないのかい」
その乱雑な言葉とは裏腹に、丁寧な手つきでピンセットを突っ込みます。
ワイングラスの中に!
な、なんと、凶器はワイングラスの中にありました!
たぬ太郎「な、なんだってぇええええ!?」
たぬ太郎は、驚きに目をひんむきます。それと同時に、ぽんぽこに疑いの目を向けます。
たぬ太郎「でもでも、さっきまでワイングラスの中には何もなかったですよ。・・・もしかして、あなたが凶器を持っていて、さも、ワイングラスの中から取り出したように見せかけたのでは・・・?」
確かに、たぬ太郎の言うように、ワイングラスの中には何も入っていないように見えます。
たぬ太郎が、ぽんぽこを疑うのも無理ありません。
その言葉を聞いたぽんぽこは、お手本のような見下し目線で、あざけります。
ぽんぽこ「まったく、このワラジムシが。お前のような単純頭にもわかるように説明してやろう。」
ぽんぽこは、凶器を布でふき取って、スープに浸します。
ぽんぽこ「多くの場合、このコンソメスープのように、ガラスを液体に入れると、ガラスが見える。だが・・・」
今度は、ワイングラスの中の液体にガラス片を入れます。
たぬ太郎「・・・あれ!?」
ガラス片が、液体の中で見えなくなりました・・・!
たぬ太郎「なんで、白ワインの中だと、ガラスが消えるんだ!?」
ぽんぽこ「はっ!誰がワイングラスの中の液体が、ワインだと言った?」
たぬ太郎は、ワイングラスの中の液体を舐めてみます。
たぬ太郎「・・・油?」
ぽんぽこ「正確にはサラダ油だろうな。白ワインと似た色だから、ワラジムシも騙されたのだろう。私のような天才たぬきなら、いざ知らず、愚民ならば仕方がない」
はあ、とため息をつきながら話すぽんぽこ。
たぬ太郎は、その態度にイラっとしつつも、質問を続けます。
まだまだ、気になることがあるのです。というのも・・・
たぬ太郎「なんで、サラダ油の中だとガラスが消えるんですか?」
ぽんぽこ「全く。頭を回さないクズムシには苦労させられるな。いいか?」
ぽんぽこは、紙とペンを取り出します。
ぽんぽこ「中学校で屈折というのを習ったな?光が異なる物質に進むときに、折れ曲がる現象だ。よく見るのは、光が水の中で曲がる、という実験だな。
空気と水は違う物質だから、光が曲がる(屈折する)。
そして、屈折するからこそ、そこにある物質を視認できるんだ。
空気の中から水を見ると、屈折するから、そこに水があると認識できるんだな。
更に、ここが大事なポイントなのだが、物質によって光の曲がり方(屈折率)が違う。
・・・というのが基本なのだが、
違う物質なのに、屈折率が同じことがある。
今回の場合、ガラスとサラダ油の屈折率が一緒だった。
屈折率が同じ物質の間で光が通るとこうなる。」
たぬ太郎「光が屈折しない!?」
ぽんぽこ「その通りだ、ワラジムシ。足りない頭も回るじゃないか。光が屈折しないから、そこにある物体を視認できない。つまり、サラダ油の中に入ったガラスを見ることはできない。」
ぽんぽこは、チラリと口角を上げて、扉に向かって歩き始めました。
ぽんぽこ「クソムシのわりに、そこそこの理解力だな。警察官として、励めよ」
こうして、事件は解決したのでした。
fin.
「凶器をさがせ!ぽんすけ殺狸事件」はいかがでしたでしょうか?
科学ネタって、ミステリと相性抜群だなーなんて思ってるたぬきです。
また、ミステリネタを思いついたら、ちまちま書いてみたいと思います!
誰か、イケメンたぬきたちで漫画化してくれないだろうか・・・?
最後に大事な余談。
ぽんぽこが「ワラジムシ」を罵詈雑言として使っていますが、
ぽんすけはワラジムシ大好きです。
おあとがよろしいようで。